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「ファドは『世界遺産』じゃない」--サルでもわかる「ファド無形文化遺産」 #3 [ファド 無形文化遺産]

この間、このブログをよく読んでくださっている方から、こんな質問がありました。

「ファドって『世界遺産』だったっけ?」

なんでも、最近「ファドが『世界遺産』になって2年!ポルトガル人が日本に来て470年!云々...」と謳った、イベントのDMが来たそうで、「そうか、ファドって富士山と同じなのかぁ」と思った後、ふと私の記事を思い出してくれて読み直してくれたそうなのです。

ちなみにファド無形文化遺産についての記事は、 ファド 無形文化遺産登録 1周年を迎えて#1 ノミネーションシートまとめ にまとめてますのでお読みください。 

 

「『無形文化遺産』って書いてるけど、「世界」ってどこにも入ってないわよねぇ。原文はどうなの?」

 

原文は、

the Intangible Cultural Heritage of Humanity

です。"World"の文字はありません。

なので、

ファドは世界遺産ではありません。ちゃんちゃん

 

「別にどっちでもいいじゃん」

まあ、ユネスコのやっていることに興味もなく意味も見出すつもりもなければどっちでもいいです(笑)。

でも、違いを知ることで、いろいろわかることもあります。

この違いに関しては、ものすごく分りやすく、的確な説明をしてくださっているブログがあるので、リンクを貼りますね。

1) 人形浄瑠璃文楽は「世界無形遺産」じゃないし,無形文化遺産は世界遺産じゃない

2) 無形文化遺産と人びとの誇り(みんぱくe-News)

2)から引用させていただきます。

 無形遺産の対象となるのは、民俗知識や儀礼、芸能など、必ずしもモノのかたちを
 とらない伝承である。このことは、世界遺産が建築物や自然環境などを対象とし、
 なんらかのモノ性を重視しているのと対照的である。もうひとつの対照点としては、
 世界遺産が人類普遍の価値基準にもとづいているのに対し、無形遺産は、継承者の
 誇りやアイデンティティをはぐくみ保つ点が評価基準となる。世界遺産はユニバー
 サルであるのに対し、無形遺産はローカルなのである。無形遺産が理解されにくい
 理由のひとつは、この点にあるだろう。

ほとんどの人は、その違いを意識していないのは仕方ないけれど、イベントのキャッチコピーに使うのであれば、上記の違いを知っておくべきではあると思います。でないとイベント側のホンモノ度(?)が疑われてしまう恐れがあります。

ファドは富士山や屋久杉を守るのとは違う。お金をかけて人手をかけて整備して保護して、その結果が見た目で確認できるものではない。「継承者」「その土地の人々のアイデンティティの象徴」であるための取り組みを続けていかなければならない。「ローカル」というのはそういうことなのだ。もちろん観光資源としての役割も果たすことで、その土地の人々のモチベーションやレベルもあがるけれど、やはりこれは「たずさわる人々」のためのもの。その意味を理解して、「世界遺産」ではなく「無形文化遺産」という言葉を使っていかなければならない、と思う。

Web制作の仕事に関わるようになって、言葉ひとつひとつに注意を払うことが多くなりました。幸い今は、ネットで調べれば上記ぐらいのことはすぐにわかる。でも、やっぱり思い込みで間違った使い方をしてしまうこともあります。むずかしいですね。そういう時はすぐ誤りを認めて訂正する、それでいいと思います。

 

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